No.668 心もおなかも温かい

 年明け早々、幼稚園には賑やかな恒例行事がある。お餅つき。今年も10日に行った。稀に見る暖かい日だった。
 大門に3基の竈、園庭の平らな場所に石臼が3基。道具小屋の前には湯沸かし専門の竈を設え、園庭タワー脇には木臼が1基。これで25臼の餅を午前中につき終える計画。つき手はお父さんたち。この日仕事を休んでくださったり半休を取ってくださった15名。バックヤードには「お餅つき」係のお母さんたち19名。鏡餅、伸し餅をはじめ、子どもたちの口に入るあん餅、きなこ餅、磯辺餅が次々につくられる。
 教会と幼稚園のある川崎区小川町では町内会での餅つきが未だに行われている。餅つきの合間に運転手さんたちにも聞いてみたが、町内会は老人ばかりなので餅つきはやっていないという。近くの団地では続けているとも。してみれば、都会のど真ん中で町内会が機能していることも、餅つきという行事が保存されていることも、今となってはなんだかスゴイ事だ。
 この季節は厄介な風邪や胃腸炎の流行期でもある。衛生上の理由でいちばんやり玉に挙げられるのも餅つき。それを大義に取りやめる例もたくさん聞く。今回聞いたところでは、形として餅つきはやるが、ついた餅は食べないと。じゃぁ何を食べるかといえば機械がついた食べる用の餅だって。まぁ確かに、一旦何かあったら主催者がすべての責任を引き受けなければならないわけだから、危険なことには手を出せないという判断も理解出来ないものではないが、それにしても、と思ってしまう。いろいろとやりにくい時代ではあるなぁ。
 お父さんたちが力一杯杵を振るう姿を間近で見ている子どもたちの顔は幸せで楽しそうだ。今大切にしたいのはそういう幸せの連鎖だと改めて思った。だから何とかできる注意は全部払いながら、これからも続けてゆきたい。
 楽しい美味しいが不幸せを呼ぶはずはないのだから…。

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