遠い南極の話し。
どうやらこの2月6日に記録上過去最高の気温を記録したらしい。これまでの最高気温は2015年3月24日の17.5度だったのが、南極半島にあるアルゼンチンのエスペランサ観測基地で18.3度が記録された。世界気象機関がこの情報を精査すると発表したが、どうやら記録は間違いないらしい。
世界を見渡せば、これまで考えられなかった規模の森林火災とその長期化や、猛烈寒波、そして台風をはじめとする災害の激甚化に目を奪われる。100年に一度だとか1000年に一度とか、そういう確率でのことが頻発していて、もはや気象現象は「異常」を通り越した感がある。
一言でいえば「地球温暖化」なのだろう。「原因を知りたがる性」があるわたしたちが「わたしたちの生活様式が地球規模に破壊的影響を及ぼしている」と総括することは、人道上のというかニンゲンの善性からとても意味があると思う。一方で、そういう総括を「科学的根拠がない」と言いたくなるのもまた人間性の発露だ。16歳の女性と米国大統領の対立は、事柄の抱える深刻さ以上に、人間性そのものが顕わになっているという点でも、対立の事実をしっかりと受け止める必要があるように思う(そうは言っても大統領の大人げなさに注目してしまうのは、私の嗜好・指向なのだけど)。
おそらく異常気象とか地球温暖化に、唯一の原因を見定めることは不可能ではないだろうか。考えられるあらゆる原因分子の中で、自分が「気をつける」レベルで出来ることなら、取り組むのに十分な価値がある。だがそれをはるかに飛び越えるような地球規模・宇宙規模の出来事に対してはどうする?
自然界は弱肉強食ではなくどれだけ現象に適合出来るかで進んでいく。強いから生き延びるのではなく、変化に対応出来るものが生き延びる。地球規模の変化に種としてのニンゲンはどう対応してゆこうとするのだろう。