No.690 楽しい時間を過ごしてきた

「事件は現場で…」By青島

 戸塚にある日本バプテスト神学校で「実践神学Ⅱ」という連続講座の一コマをいただき、お話をしてきた。
 「バプテスト神学校」は日本バプテスト同盟の学校。当然ながら集まっている学生たちはバプテスト教会から送り出され、遣わされていく先もほとんどバプテスト同盟の教会。
 バプテスト同盟は、川崎教会も所属する日本基督教団新生会と最も近い関係がある。わたしが川崎教会に赴任する前から、川崎教会のクリスマス献金送付先に「バプテスト神学校」があった。それだけ実際にも関わりがあったという証拠だ。ただ、わたしにとっては「献金を送る先」という認識しかなかった。伺うにもとっかかりがなかった。ところが昨年、新生会教師会を川崎で引き受けるにあたって、これをチャンスとばかり新生会として公式にバプテスト神学校を表敬訪問した。以後、様々お誘いいただく度に出かけては関係を深め、ついに神学校の授業に講師として出かけることになったのだった。
 わたしは日本基督教団、それも狭い奥羽教区という範囲で育ち、漸く20年ほどを西中国と神奈川で従事しているだけだ。合同教会で育ち、合同教会で働いているということが、単一教派神学校で学ぶ学生たちにプラスになるのかどうかは分からなかったが、それでも経験を話す以外に語る言葉はない。
 準備を進め、実際に話してみて、改めて浮き彫りになったことがある。教派の違いはもちろん神学的観点での違いではあるのだろうが、実際問題としては「作法」の違いにしか過ぎないことが大多数だということ。そして教会で牧師として立つということに教派による違いなど無いということ。あるのは置かれている場。そして、その「場」にどれだけ共感性を保ちながら立ち続けるかが、問われることの全てだ、ということ。
 「事件は現場で起こっている」。踊る大走査線の名言が頭の中を駆け巡った。

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