日曜日の朝、もう30年以上続いている番組がある。「関口宏のサンデーモーニング」(現「サンデーモーニング」)だ。
4月5日の放送で司会の関口宏が、感染拡大防止のためにコメンティターの間隔を広く空けた状況を説明し、「やりにくくなってますがしょうがない。コロナってのは人を遠ざけるっていう感じがあるのかな。」と漏らした。
これはとても言い得て妙だと思った。「Stay home」が推奨され、感染しない/させないために、できるだけ人との接触を避ける(80%接触削減!)ことが求められるご時世。文字通り物理的・心理的に「人を遠ざける」ことが唯一取り得る最善の対処法なのだから。
そして同時に、(関口風に言うならば)「コロナってのは世の中の矛盾を暴き出すっていう感じがあるのかな」。
港区の保育園で職員が感染した。園児80人が濃厚接触した恐れがあるとして健康観察をするらしい。でも、その保育士だって意図せずウィルスをもらってしまったわけだろう。今はそういう事態が引き起こっているのだから。
このような事態でも子どもを保育園に預けなければならない事情を持つ家庭もある。まして医療関係者だったり対策のために仕事を続ける人の家庭や、スーパーや公共交通機関で働く人、社会的インフラのために働く人たちとその家族であればなおさら。そしてそういうニーズがある以上、誰かがそれをカバーし、担いあう以外にない。まるで空気椅子の輪みたいに。
だけど、空気椅子の輪が成立するためには、人への信頼が鍵だろう。自分の体を預けきる相手に対する信頼がなければ、どこかでバランスが崩れて、輪そのものが成立しない。
すると、思考はまるでメビウスの輪のように最初に戻ってしまうではないか。「コロナってのは人を遠ざけるっていう感じがあるのかな」。
第一礼拝と教会学校活動の再開予定
川崎教会の第一礼拝および教会学校活動は、現在のところ5月10日を再開予定としています。
No.681 こたえのない問いが巡る日々
4月2日、川崎市は「市立学校の休業の実施について」を発表し、4月17日まで春休みが延長された。幼稚園はその翌日会議を開き、市立学校に足並みを揃えることを決め9日の始業式、10日の入園式をそれぞれ20日21日に延期した。ところが7日になって総理大臣が「緊急事態宣言」を発令し、期間を5月6日までと定めた。そこで再び会議を開き、始業式を5月7日に、入園式を8日に再延期した。この間、職員は日直を除いて自宅待機し、日直も10時から15時までの勤務にした。子どもたちのいのちを守るために、そして通勤する職員のいのちを守るために。
教会はどうしよう。12日にはイースターが巡ってくる。教会に集ってくる人たちのいのちを守るためにどうすれば良いのか。
まず、子どもたちが中心になる第一礼拝は「川崎市立学校の休業」に併せて12日19日の礼拝を中止にしていた。再開は早くても26日を予定していたが、緊急事態宣言を受けて更に延長されるだろう。
では第二礼拝とそれに伴う教会の活動はどうするべきか。宣言発令前の5日は礼拝堂の椅子の数を半分にし、椅子どうしも十分な隙間をつくって配列して礼拝を行った。ネット配信などに取り組む教会も多数あることは知っているが、わたしたちの場合、受信する側にそれを説明し準備してもらうには無理がある。役員会でもいろいろと悩みながら、しかし「礼拝を取り止める」という結論は選択しなかった。出席する側に判断を委ねたのだ。「おぉ、では無観客礼拝もあり得ますね」と笑い話が出てくるのが、マジで救い。
「Stay home 自分のいのちを守るために、自分の大切な人のいのちを守るために」と言われる。その通りだ。コロナにいのちを賭ける必要はない。
だが一方で思う。では文字通りいのちを賭けてでも行うべきことを、わたし自身は持っているのだろうか、と。
【4月定例役員会・主な審議事項】
1) イースター(4/12)について |
合同礼拝で行い、CS活動のイースターエッグ作りと愛餐会は中止 |
幼稚園教諭新任の3人の任職式を行う(駒田陽子、坪倉奈美、山口未貴) |
CS全体教師会は協議の上中止とした |
今後の変更はホームページで知らせる |
2) 2020年度教会総会について |
今日確定する議案・報告書を郵送し、書面表決によって総会に替える |
役員選挙開票は5月役員会で行うこととし、それまでは現役員が継続する |
以下の議案および報告書を確認、確定した |
①総会議員名簿 |
②役員選挙・被選挙権確認 |
③教勢報告 |
④役員会報告 |
⑤2019年度の歩み |
⑥牧師報告 |
⑦伝道計画 |
⑧東北地方太平洋沖地震被災者救援募金 |
⑨教会学校報告 |
⑩決算報告および予算案 |
⑪ぶどうの会報告 |
3) その他 特になし |
4月19日の礼拝
復活節第2主日 主題「復活顕現(1)」 |
第一礼拝 現在礼拝休止中です |
聖書 |
おはなし |
担当 |
第二礼拝 10:30~11:45 |
聖書 |
旧約聖書 出エジプト記15章1−11節 |
使徒書 ペトロの手紙Ⅰ 1章3-9節 |
福音書 ヨハネによる福音書20章19-31節 |
交読詩編 118編13-25節 |
賛美歌 賛美歌21から 328番 575番 ほか |
説教者 滝澤貢牧師 |
礼拝後の予定 なし |
イースター礼拝のお知らせ
12日のイースター礼拝は10時30分から、合同で行います。
9:30からの「イースターエッグ作り」は取りやめといたします。
礼拝後の「イースター愛餐会」も中止となります。
大変残念ですが、ご協力をお願いいたします。
No.680 0.1ミクロンがもたらす変化
唐突なのだが、わたしは小さい頃ほとんど「外食」をした記憶がない。
父は大工で、一日中体を使って働いたらまっすぐ家に帰ってくる人。わたしの成長と共に彼の酒量も成長していったが、必ず家で夕食──と言うより晩酌かな──をとる。だから3人で外食という思い出が少ない。
ところがいつの間にかわたしは外食抜きに自分の生活を考えられない。そう自慢(?)できるほど、1週間の生活の中に1回(以上?)は組み込まれている。どうもわたしはそうすることでストレスを発散しているようだ。
ところが最近は「外出を控えろ」という。専門家会議からの提言も当初は「宴会自粛」だったのが、近頃は「飲みにも行くな」と、小さな、ささやかなストレス発散の機会にも×印が出される。外食に後ろめたさがつきまとう。
でも、わたしたちはそういうフェーズを迎えているということなのだろう。ウィルスがある日突然気まぐれで自己消滅でもしない限り、わたしたちは長い間このウィルスと共存していかなければならない。もちろんワクチンや治療薬が開発されれば劇的にその脅威を抑え込むことはできる。だがそれと共存する状態はそれでも続いてゆくだろう。大げさな言い方をすれば、生活や文化や風習の方をそういうフェーズに見合ったものにしてゆくことが始まった、ということなのかも知れない。
「みんなで、集まって」行う礼拝を、違う形に検討する教会もたくさん出始めた。これは単に感染症蔓延のための急場しのぎなのか、あるいはひょっとして「教会観」までも変更する萌芽となるのか、興味がわく。曰く「2千年の歴史」と豪語(!)してきた教界に、突如として現れた強烈な外敵。変えないリスクと変えるリスクのせめぎ合いから、どんなアウフヘーベンが起きるのだろう。
で、と。今日はどこで呑もうか。家or外? (爆)
4月12日の礼拝
イースター合同の礼拝 |
復活日 主題「キリストの復活」 |
合同礼拝 10:30~11:45 |
聖書 |
福音書 ヨハネによる福音書20章1-18節 |
賛美歌 賛美歌21から 328番 311番 ほか |
説教者 滝澤貢牧師 |
説教題 「疑うことも一歩」 |
聖餐式執行 配餐 武田直美・酒井一宏 |
礼拝後の予定 |
※合同イースター祝会は新型感染症拡大予防のためとりやめます |
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No.679 可哀想な桜(2年続き)
19年春の桜は、花冷えが続いたせいか「まだ咲いている」と散々な言われようだった。今思えば昨年の異常気象をあの桜が密かに教えてくれていたような気がする。
20年の桜は今盛り。だけど今年は可哀想に愛でる人も少なそう。27日には東京都の公園が閉鎖され、有名な上野公園のさくら通りも立ち入りさえ禁止された。宴席の自粛はずいぶん前から通達されていたが、まさか「通るな」までエスカレートするとは。
そんな中、総理大臣のお連れ合いが芸能人などを含む友人たちと花見をしている写真が出回った。当然ながら予算委員会でこの件について質問が出て、総理大臣は「私的なレストランの庭で撮影したもので問題はない」「(花見自粛といっても)レストランにも行くなとは言っていない」と答えた模様。
更に食い下がる質問者に「冷静に、その時何について自粛要請が出ていたか知れば、問題ないことも分かる」だそうだ。
このかたは、本当にコロナウィルスの対策を推進しようというのだろうか。どうもそう思えない。東京オリンピックが中止になっては困るから「今は緊急事態ではない」と言い続け、1年延期が決まったらたちまち、手にした伝家の宝刀(緊急事態宣言=首相にとてつもない強権が与えられる)を抜きたくて抜きたくてしかたない、聞き分けのない子どものようにしか見えない。
春分の日を含む連休に自粛ムードが解けてしまい感染爆発につながったと専門家もどきは言う。そうかも知れない。だから下々は今日を含む週末の自粛を──しかも週末度に──迫られ、国民性としてわれらはそれを諾々と受ける。だが、とてつもない強権を持つ者たちは、「レストランは例外」「和牛券配るから」「ひょっとしたら魚介券も付けるから」と。
あまりにもバカにしている。今に桜からしっぺ返しを受けろ!